今更ではあるが「オリエンタルラジオ 十」の感想を書く

この時期はレンタルDVDを沢山見てしまいます。(理由は、近くのレンタルショップが様々な夏休みセールをかます&個人的に時間が取れるため)最近、フロンターレ戦の感想しか書いていなかったので、とりあえず感想でも書いてみようかと。

というわけで、「十」です。


映像作品としては相当クオリティが高い。しかし、この作品を「オリエンタルラジオ」としての作品群として表していいのかは疑問が残る。クロンモロンのように「関わった人全てがオリエンタルラジオ」的な考え方で。

作品としてはドーピング感が強い。好き嫌いが激しく別れる。

「う」…☆5。シリアスな演技×馬鹿なシチュエーション。ギャップにやられる。OPコントとして抜群のチョイス。
「天才・神崎の交渉」…☆3。たぶん、これがやりたくてDVD作ったといっても過言ではないと思う。展開はベタで、狂気顔芸のみの笑い。今後の作品へのパッチングテスト。
「TOSHIO-SUPER α3000」…☆4。これは、中田氏の体験談が元に。最後の1発。ただ、そこまでのフリが終盤だれた。
「情熱列島」…☆2。藤森氏にこういう「真面目×ナンセンス」はイマイチ。個人的に「救命医が次の病院にいく時に藤森氏の運転するトラックに轢かれる」みたいな方がこのDVDには合っている。
「あの年の夏はよく思い出せない」…☆5。ケラ様の舞台のような感じ。ハミングだけのカラオケ・そして人数揃ってないww。小さなボディーブローと「ボランティア」。狂気です。天才・神崎以上の狂気。
「ジェットガイザー」…☆3。冒頭の藤森氏の走るシーンのほんの一瞬気ぃ抜いてるのが気になる。重ねていく笑いなのだから、繰り返し流れる前フリに映像の完璧さを求めて頂きたかった。なくたがわテイストを映像化した感じ。
「TAMPAK」…☆4。大半を説明してしまうことにより、笑えなくなる面白さ。
「約束の日」…☆5。大好きです。こういう1発で持っていくコントが本当に好き。
「エンゲージリング」…☆3。中田氏よりも恋人役の女性の演技が光っていた。終盤がなんであんな結果になったかがわからない。
「おこめ刑事」…これは「おまけ」

[総評]88点
中田敦彦はナンセンスな人間だ。だから、「馬鹿だなぁ」のベタだけで持っていくコントを演じることは出来ない。しかし、このDVDはベタな要素が非常に強い。大オチも振り返ってみれば、1度はどこか他の作品で見たことがあるようなものばかり。だから、そのベタなオチに持っていくまでに、どれだけキレイにナンセンスを組み込むことが出来るかが重要だ。だが、それがまだ出来ていない部分が目立った。ナンセンス対ベタが「9:1」や「8:2」くらいの割合の作品は非の打ち所がない。しかし、それが「4:6」や「6:4」の割合で組み込もうとすると、まだまだといった印象。視聴者の受け入れ態勢に左右される。お笑いDVDなんてファンしか見ないのだから、それで十分なのですけれども。言葉に体がついていけない部分があるし、体に言葉がついていけていない部分もあった。ただ、それ以上のエネルギーがビシビシ伝わってきた。
しかし、芸暦3年目でこんなの作れちゃうなんてね…。