せっかくだから、僕が好きなアニメでも紹介しようと思う

新海誠さんの3作品。順々に紹介します。


ほしのこえ
あらすじ。近未来が舞台。地球と宇宙を隔てた少年と少女の「超遠距離恋愛」は、光の速さで地球から遠ざかる。その度に、唯一の通信手段の携帯メールの時差も広がってしまう。それでも彼女はメールを送り続ける。「携帯メールの電波が届く範囲が全てだった少年少女のセカイが、宇宙の巨大さによって裂かれた」
たった25分の短編映画。
この映画、監督の新海誠氏が、原作・脚本・演出・設定・原画・動画・美術・編集・オリジナル版の主演をすべて1人でやっているそう。しかし、そのクオリティはとんでもない。(しかし、その設定無理あるでしょ…という部分はありますけれども…)
このアニメは、「セカイ系」作品だ。内容はエヴァ最終兵器彼女のエッセンスとほぼ同じ。しかし、新海氏の作品には「淡々とした時間の流れ」「背景と人物の関連性」で独自の世界に持っていく力がある。

雲の向こう、約束の場所
あらすじ。南北に分断された日本。北海道に建設された謎の「塔」まで飛ぼうと約束したヒロキとタクヤ。それから三年後、ヒロキたちは憧れていた少女・サユリが眠り続けていることを知る。彼女を救おうと決意した二人は、思いもかけず「塔」とこの世界の秘密に近づいていく…。「世界を救うのか、サユリを救うのか」
90分の長編映画
現実味を帯びた舞台・学校生活リアルな描写は「平行世界」としてのファンタジーの実在感を作り出すためであり、SFや舞台設定も高くそびえる不思議な存在感を放つ巨塔を世界観に埋め込む仕掛けとして存在する。
ただ、プロットとしてイマイチであり、もっと上手くできたのではないか。新海氏の言葉に「アニメは構成が全て」という言葉があったが、それが上手く出来ていなかった感はある。世界観が伝わりにくいかも。

秒速5センチメートル
あらすじ。貴樹という1人の主人公を軸に、中学、高校、社会人の連作短編アニメーション。
60分の連作短編。
上2作品の特徴であったSF要素が一切省かれている。徹底したロケハンのより、現実の日本を舞台にしたアニメーションにチャレンジしている。
たった1つのテーマを、それ以外の要素は全て省き、ただただ丁寧に描写している。心的描写が極端に多いため、感情移入出来るか否かで評価は分かれるのではないか。